湯遊白書〜そこに温泉があるから

ここは天国かい?いや、温泉だよ。日本、アジア、世界の温泉を巡って紹介します。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

物が豊かになりサービスも向上し、贅沢に慣れすぎてしまった今では不便に感じる。だが本当の贅沢とは豪華なものではなく、ちいさな幸せ、おみくじの大吉ではなく小吉のようなものだと教えてくれる。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

家族経営。年配のご夫婦。Wi-Fiも冷蔵庫もない。お客さんがお風呂に入る直前に沸かし、お客さんが出たら湯を捨てる。どれもが手作業、なにもかもが手作り。不便だけど、あったかさがある。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

どこへ行っても喧騒から逃れられない新宿、有名観光地の地方と違って贅沢な静寂が包んでくれる。ジャイアンツ時代の松井秀喜もお忍びで足を運んだ。ご主人いわく「ものすごく腰の低い良いお客さんでしたよ」

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

初めてお世話になったのは2023年11月。侍ジャパンのアジアCSの宮崎キャンプを観るために球場から5分の山に囲まれたクアフォーレ清武温泉に泊まった。清武町は朝が冷え込み、気温は10℃を下回る。朝ごはんの椀物と漬物がやさしかった。

クアフォーレ清武温泉〜侍ジャパンの聖地

名湯・重曹泉

クアフォーレ清武温泉〜侍ジャパンの聖地

脱衣所は広い。クアフォーレ清武温泉は清武総合運動公園が近いため、メインのお客さんは中学・高校・大学などの運動部。団体客が泊まる旅館のため広い。逆に学校関係者がいないときは広い旅館を独り占めできる。

クアフォーレ清武温泉〜侍ジャパンの聖地

大浴場も広い。露天風呂は現在、使っていない。内湯だけで十分に天国を味わえる。松井秀喜も魅了されたに違いない。

クアフォーレ清武温泉〜侍ジャパンの聖地

クアフォーレ清武温泉の泉質は重曹泉。秩父にある「梵の湯」と同じツルツルの湯。炭酸水素ナトリウム(重曹)を多く含む鉱泉の一種でアルカリ泉とも呼ばれる。ぬるぬる、ツルツルで最強の泉質のひとつ。さらに治療目的、で使える「療養泉」の認定を受けている上に日本の温泉では珍しい軟水、食塩鉱を含んでいる。ぺろっと飲泉すると、酸を含んだ独特の風味がする。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

浸かれば他の湯と違うと実感できる。湯が柔らかくヌルヌル。たっぷりのコラーゲンに包まれている感覚。アスリートは余計に恩恵を感じられる。侍ジャパンも泊まればいいのにと思う。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

寝転んで瞑想できるスペースもあり。素晴らしいのは少し温度がぬるめなこと。2つの温水で緩急をつけられる。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

特にポイントが高いのは水風呂があること。アスリートのお客さんが多いからだろう。身体をキンキンに冷やしてから温かい湯に浸かることで血行が良くなる上に、身体のポカポカ度が界王拳される。ツルツル・ポカポカ。天国と言わずしてなんと言おうか。しかも、水風呂もツルツル。日本一の水風呂といってもいい。

泉質

温泉:ナトリウム - 炭酸水素塩泉
冷泉:カルシウム・マグネシウム - 炭酸水素塩泉

宿泊日記:10月28日

クアフォーレ清武温泉〜侍ジャパンの聖地

野球の国際大会、2024年プレミア12の宮崎合宿を観るため9日間お世話になる。朝・晩ごはん付きで一泊8800円。そこに入湯税150円。初日の晩御飯は生姜焼きと刺身。タレが甘く癒してくれる。

宿泊日記:10月29日

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

キャンプ初日の出陣の朝ごはん。焼き魚や納豆、野菜炒めなど力強い。1日の元気が出る。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

夜は真打チキン南蛮、海老フライの甘さが至高。キムチの辛さ、シジミの味噌汁の淡さ、味覚のバランスの配慮が嬉しい。

宿泊日記:10月30日

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

合宿2日目の朝ごはん。太陽のような目玉焼き、目を覚ましてくれる明太子、きんぴらごぼう。徐々に雲が晴れてきて侍ジャパンの練習がはじまる10時にはカンカン照りになりそうな気配。

宿泊日記:10月31日

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

合宿3日目の朝ごはん。ハロウィンのような派手さはなくても、どれも味と個性がしっかりした仕事人。朝から活力をもらえます。今日は前半最後の練習日。オフの明日は大雨予報、今日は曇りで天気が持ちそう。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

キャンプ前半を終えての夕食は卵とじのスキヤキ。甘いタレが疲れを取ってくれる。すき焼きは偉大なる和食。

宿泊日記:11月1日

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4日目の朝ご飯は地元の鶏の卵かけご飯。黄身が小さく雑味がない。鯖の塩焼きも骨がなく丸ごと頂ける。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

晩ご飯はサクサク、シャクシャクの鶏カツ、爽やかしっとりのカツオのタタキ。肉と魚、野手と投手の全員野球で満たしてくれる。

宿泊日記:11月2日

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5日目の晩ご飯は肉野菜炒め。一番好きな定食。初めて行くご飯屋さんで必ず頼む。甘いタレが疲れを癒す。宮崎は水風呂が気持ちいい暑さ。明日は快晴、30℃の真夏日。

宿泊日記:11月3日

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6日目の朝ごはん。石原裕次郎がご飯にハムエッグを乗せソースをかけてフォークで食べ日活撮影所で流行った「裕ちゃんライス」。目玉焼きは醤油一択だったけどメチャ旨。ハムエッグを食べるときは裕ちゃんライスにしよう。

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

夜は唐揚げをクリームコロッケ。ちょっと甘めの唐揚げ。宮崎で食べると唐揚げもこんなに美味いのか。

宿泊日記:11月4日

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8日目の晩御飯。カツ丼。甘口が宮崎に合う。明日の侍ジャパンの練習試合に向けて縁起のいいメニュー。

宿泊日記:11月5日

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9日目、最後の晩餐。焼肉定食。うれしいパワーフード。宮崎はやっぱり甘いタレ。これが最高。ファンタグレープと合う。

宿泊日記:11月6日

クアフォーレ清武温泉〜名湯と侍ジャパンの聖地

最終日の朝ごはん。日本代表のような和の食材。全員野球で最後の取材に送り出してくれる。骨のない鯖の塩焼きが総大将。10日間お世話になりました。

その他の重曹泉