
温泉は「十湯十色」と呼ばれるように、泉質は全部で10種類あり、泉質を知っておくと温泉の愉しみがバズりまくる。今回紹介するのは、「万病の湯」と呼ばれる「放射能泉」。「二酸化炭素泉」「含鉄泉」「放射能泉」と並ぶ"三大稀少泉質"に当たる珍しい泉質だ。
放射能泉とは

放射能泉とは微量の放射能を含む泉質のこと。源泉の中にラドンやトロンを一定量以上含む泉質を指す。もう少し正確に定義すると、温泉水1kg中にラドンを3ナノキュリー( = 8.25マッヘ単位 = 111Bq)以上ある泉質が「放射能泉」

名前だけ聞くと、ちょっと怖いが、むしろ身体にいい。放射能泉は「ラジウム温泉」とも呼ばれる。ラドンは体内に取り込まれても数時間で呼気によって排出され、微量な放射線による刺激で免疫力を高める。体に良いものだけ残して消えていくので、飲泉としても利用される。「ラジウム泉」「ラドン泉」などとも呼ばれる。痛風など万病に卓効があるといわれる。

色は無色澄明が多いが、増富ラジウム温泉「不楼閣」は黄褐色。特に成分が劣化しやすい、「二酸化炭素泉」や「放射能泉」は源泉と浴槽が近いほうがいい。
日本で有名な放射能泉は、世界屈指のラドン濃度を誇り、温泉街に「ラドン熱気浴」の施設がある三朝温泉(鳥取)をはじめ、玉川温泉(秋田)、赤目温泉(三重)、赤穂温泉(兵庫)がある。
おすすめの放射能泉

- 魅力:湯の流れに身を任せるテレサ・テンの湯
- 泉質:含放射能ーナトリウムー塩化物冷鉱泉
- 浴槽:石(内湯)
- 泉温:21.5℃
- pH値:5.9
- 開業:1913年
- 利用:日帰り○、宿泊○
- 場所:山梨県北杜市須玉町小尾6672
令和天皇が登山の際に宿泊した不楼閣は、地下40メートルから自然自噴する放射能泉。ほぼ水風呂の泉温、露天の川に身を委ねているかのような感覚。

心地よい浮遊感が広がる。陽光が差し込むと、湯は黄金色に輝く。天の川か、はたまた三途の川か。浦島太郎が竜宮城へと運ばれる亀になった気分。
放射能泉まとめ─“微刺激”というロマン

温泉は十湯十色。ところがその中に、名前だけで一瞬ひるむ“異端児”がいる。
放射能泉(ほうしゃのうせん)。
……放射能?え、だいじょうぶ?ってなる。分かる。
でも安心してほしい。温泉でいう放射能泉は、映画みたいな危険物ではなく、ごく微量の放射性物質(主にラドン等)を含む温泉のことだ。むしろ昔から“体にいい刺激”として語られ、「万病の湯」「ラジウム温泉」なんて二つ名まで持っている。要するに、怖そうな名前で損してる、実力派の希少泉質である。
ラドンが一定量以上入っている温泉
放射能泉は、源泉の中に ラドン(やトロン)を一定量以上含む泉質を指す。基準はきっちりしていて、温泉水1kg中にラドンが 3ナノキュリー(= 8.25マッヘ単位 = 111Bq)以上。これで「放射能泉」の仲間入り。
数字だけ見ると理科の試験だが、要は “ラドン濃度が規定以上の温泉” ということ。そしてここがポイント。放射能泉は、二酸化炭素泉・含鉄泉と並ぶ “三大稀少泉質” の一角。つまり温泉界で言うところの、出会えたらラッキーだ。
なぜ「体にいい」と言われるのか?

名前の印象と真逆で、放射能泉が好まれる理由はシンプル。ラドンは体内に取り込まれても、比較的短時間で呼気などから排出される とされる。
ごく微量の刺激が、コンディションづくり(免疫・代謝など)に良い と語られてきた。そのため、地域の湯治文化では 痛風などを含む「万病の湯」 的な扱いを受けてきた。
放射能泉は、見た目が派手じゃないことも多い。無色澄明が多く、匂いも強烈ではない場合が多い。なのに、入浴後に「なんか軽い」「変に疲れが抜けた気がする」みたいな感想が出がち。
まさに、静かな沼。派手な硫黄泉が“ロック”なら、放射能泉は“ジャズ”。気づいたらハマってるタイプ。

ただし例外もいる。増富ラジウム温泉「不楼閣」みたいに、黄褐色で存在感のある放射能泉もある。こういう個性派に当たるとテンションが跳ねる。
最大の弱点:成分が“繊細”
放射能泉は、二酸化炭素泉と同じく 成分が劣化しやすい(抜けやすい) と言われるタイプ。だからこそ温泉好きの間では、こういう鉄則が囁かれる。
「源泉と浴槽は近いほうがいい」
フレッシュな源泉を、なるべくそのまま浴びる。放射能泉は特に、“鮮度が命”のグルメ温泉なのだ。
放射能泉は、温泉界の“最も誤解されるレアキャラ”

放射能泉とは何か?
微量の放射性物質(主にラドン)を一定量以上含む、三大稀少泉質のひとつ。名前は物騒。でも中身は繊細で、むしろ“通好み”。派手さはないのに、なぜか整う。そして、源泉の鮮度が命。
放射能泉は、温泉というカルチャーが持つ「見えない力を信じてしまう楽しさ」を、いちばん濃く味わえる泉質かもしれない。
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